ビットコインとは?歴史や将来性を徹底解説!【仮想通貨】

最も有名な仮想通貨といえば、ビットコインでしょう。ビットコインは2009年に生まれ、現在(2021/02/20)では1枚当たり約550万円で取引されるほど、価値のあるものとなっています。

今回は、 ビットコインの歴史や仕組み、さらには将来性などを紹介します。

 

 

 

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ビットコインとは

ビットコインはサトシ・ナカモトを名乗る人物が投稿した論文に基づき、2009年に運用が開始されました。ビットコインP2P型のネットワークで構成され、従来の金融システムのような仲介者(銀行など)を介さずに取引が行われます。

このシステムには中央集権的な管理者は存在せず、多数のユーザーによって取引処理が行われます。この作業こそがマイニングと呼ばれているものです。マイニングを行うマイナー(採掘者)には手数料と新規発行ビットコインが報酬として付与されます。

 

ビットコインの価格推移 ~暴騰と暴落の歴史~

2010年 ~初めての取引~

5月 1BTC=約3.64円
ビットコインが初めて買い物に使用されました。ラズロ・ハニエツ氏が1万BTCでピザを2枚購入しました。この時のピザの購入価格は合計で約25ドル(約2,740円)だったので、1BTCあたり約3.64円ということになります。ちなみに現在のビットコイン価格(2021/02/20)であれば、約500億円でピザを購入したことになります。

 

 2011年 ~初めてのバブルと崩壊~

4月 1BTC=約80円
米大手メディアのTIME誌に記事が掲載されたことを受け、1BTCの価格が80円まで高騰しました。

6月 1BTC=約1,500円
メディアに特集されたことを受けバブル期に突入しました。一時は約3000円を超えるなど、非常に盛り上がりを見せました。

6月19日 1BTC=約1,400円
ビットコイン取引所であるMt.Gox社がハッキング被害を受けたことから、安全性が不安視され、下落相場に突入しました。

 年末 1BTC=約300円
下降トレンドが続き、年末には約300円まで価格を落としました。

 

2012年 ~価格の安定化~

11月 1BTC=約1,000円
Wordpressビットコイン決済を採用するなど通貨としての価値も認められてきました。
また、ビットコインが初の半減期を迎え、マイナーへの報酬が減少しました。
これらのプラス材料から価格を約1,000円に戻しました。

 

2013年 ~バブル再び~

3月 1BTC=約4,500円
キプロス金融危機が起こり、法定通貨への信頼が揺らいだことから、ビットコインの人気が上がりました。一時は約25,000円を超え、史上最高値も更新しました。

12月 1BTC=約120,000円
2度目のバブルに突入したビットコインは史上最高価格を更新しました。
また、日本ではNHKビットコインに関する特集を組み、日本での知名度も上昇しました。
しかし12月5日に中国政府がビットコインの取引を禁止したため、再び下降トレンドになります。

 

2014年 ~低迷期~

2月 1BTC=約18,000円
Mt.Gox社がハッキングを受け、400万ドル相当のビットコインが盗まれました。この被害によりMt.Gox社は取引所を閉鎖しました。この事件をきっかけに、価格は約18,000円に暴落しました。

4~5月 1BTC=約50,000円
4/1に日本で初めての取引所であるetwings(現Zaif)がサービスを開始しました。また、5/26にはbitFlyerがサービスを開始しました。

12月 1BTC=約40,000円
Microsoftビットコイン決済を導入しました。

 

2015年 ~続く低迷期~

 6月 1BTC=約28,000円
ニューヨーク州ビットコイン事業を免許制とする「BitLicense」が発表されました。内容は、免許取得時に5,000ドルを課すという厳しいもので、多くのビットコイン関連の会社はニューヨークから撤退しました。

 10月 1BTC=約33,000円
欧州裁判所がビットコイン取引はVAT(付加価値税、消費税)の課税対象外であるという判断を示しました。つまり、ビットコインが通貨であると認められたのです。このことを受け、次第に上昇トレンドへと乗っていくことになります。

 

2016年 ~低迷期を抜け、順調に成長~

 3月 1BTC=約49,000円
日本国内の大手企業では初めて、DMMがビットコイン決済を導入しました。

 5月 1BTC=約50,000円
日本国内での暗号資産に関する規制を法律に明記したものである「改正資金決済法」が成立しました。

 7月 1BTC=約68,000円
2度目の半減期を迎え、価格も上昇しました。

 8月 1BTC=約60,000円
当時、世界最大の取引所であったBitfinexがハッキングを受け、約6,000万ドル相当のビットコインが盗まれました。この事件をきっかけに価格が約13%下落しました。

 

2017年 ~仮想通貨バブル~

 1月 1BTC=約110,000円
日本でのビットコイン取引が過熱し、JPY-BTCでは1BTC=15,0000円を記録するなど、2013年以来の史上最高値を更新しました。

 4月 1BTC=約12,0000円
日本国内で投資家保護や、マネーロンダリングを防止することを目的とした法律である「改正資金決済法等」が施行されました。この法律により、国内の取引所は登録制となりました。

 5月 1BTC=約270,000円
5/31にZ.comコイン byGMO(現GMOコイン)がサービスを開始しました。
また

 8月 1BTC=約450,000円
ビットコインの開発者とマイナーが対立し、ビットコインから分岐したビットコインキャッシュ(BCH)が誕生しました。
またこの影響もあって、SegWitという技術も有効化され、取引の処理能力が向上しました。

 12月 1BTC=約2,000,000円
日本では「億り人」と称して、連日テレビで大々的に取り上げられたり、アメリカのCMEではビットコイン先物取引が開始されるなど、バブル的な過熱を極め、ビットコインは史上最高値である2,227,388円を記録しました。

 

2018年 ~バブル崩壊

 1月 1BTC=約1,100,000円
1/26にCoincheckがハッキングを受け約580億円の損害を受けました。
また、1/30には韓国での仮想通貨規制が強化されました。
そして、Facebookが仮想通貨の広告を全面禁止することを発表しました。これに倣うように、GooglやTwitter等でも禁止にするようになります。
これらのマイナス要素が重なり合ったことでバブルは崩壊し、下降トレンドへと進んでいくことになります。

  6月 1BTC=約680,000円
Facebookが仮想通貨に関する広告を一部を除き、解禁することを発表しました。Googleも数か月後に解禁に方針転換しています。

 

2019年 ~不安定な価格~

   1月 1BTC=約410,000円
この年の1/3でビットコインブロックチェーンの最初のブロックが誕生してから10周年となりました。

  4月 1BTC=約580,000円
ドルのステーブルコインであるTetherを発行しているテザー社が資産を不正に利用したとして、NY州の司法長官から裁判所命令を受けました。これに反応して、ビットコインの価格も一時的に下落しました。

  6月 1BTC=約1,300,000円
金融緩和や米中貿易戦争の激化を懸念した資金の逃避需要などによる、上昇トレンドに乗り、価格が高騰しました。

  9月 1BTC=約1,000,000円
Bakktでビットコイン先物取引がスタートしました。しかし出来高の低さから、ビットコインの価格は一時80万円代にまで下落することになりました。

  11月 1BTC=約800,000円
中国政府が暗号資産に対する新たな規制をかけたことにより、価格は約80万円台にまで下落しました。

 

2020年 ~コロナショックと歴史的高騰~

  3月 1BTC=約550,000円
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済不安から、あらゆる金融資産の価値が大暴落しました。ビットコインは2月には100万円を超えるなど、上昇トレンドにありましたが、コロナショックによってほぼ半分の価値になってしまいました。

  5月 1BTC=約950,000円
コロナショックによる下降トレンドが続くかと思われましたが、世界各国の大規模な金融緩和策により、一転して価格は高騰しました。
また、3回目となる半減期を迎えました。

  10月 1BTC=約1,300,000円
世界最大級のオンライン決済サービスであるPaypalビットコインを含む複数の仮想通貨の取り扱いを始めると発表しました。

  12月 1BTC=約2,700,000円
大規模な金融緩和によって資産家は、言わば金余りの状況となり金融資産の価格が暴騰しました。ビットコインも例にもれず暴騰し、2017年末以来の史上最高値を更新しました。

 

2021年 ~現在~

  1月 1BTC=約3,800,000円
2020年末から続く上昇トレンドは継続し、上旬には400万円を超えるなど非常に盛り上がりを見せました。
しかし中旬には利益確定による売り圧力が強くなり、瞬間的には300万円を割るなど不安定な値動きをしました。
下旬にはイーロンマスク氏がTwitterのプロフィールにビットコインの絵文字を追加したことによって、一転して価格は上昇し350万円程になりました。

  2月 1BTC=約5,000,000円
2/8にEV大手のテスラが15億ドル分のビットコインを購入したことを受けて、価格は高騰し450万円台となり、同年1月に記録した史上最高値を更新しました。そして仮想通貨全体が盛り上がり、現在では500万円を超えています。

 

ビットコインの将来性は?

今後ビットコインはどうなっていくのでしょうか?
まずはビットコイン好材料悪材料を見ていきましょう。

好材料
  • 仮想通貨の中では圧倒的な知名度及び希少性を有しておりデジタルゴールドと呼ばれるまでになっている。
  • ドルやユーロといった法定通貨への信頼度が減少しているため、仮想通貨への資金流入が考えられる。
  • 様々な投資機関がビットコインへの参入を表明しており、金融資産としての価値が上がっている。
  • ビットコイン決済が可能なサービスが増え、通貨としての価値が高まると期待されている。

 

◆悪材料◆

 

このように良い点もあれば不安な点も存在します。
ではビットコインの価格は将来どうなっていくのでしょうか?著名投資家やアナリストによる様々な予想や見解を紹介していきたいと思います。

肯定的な意見
  • 1700億ドルを運用する世界最大のヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエーツ」創始者で著名投資家のレイ・ダリオ氏は、ビットコインの通貨としての可能性を否定してきました。ところが2020年12月8日には「ビットコイン(仮想通貨)はこの10年間で金に似た資産として確立されたと感じる。」と発言しています。

  • 米資産運営会社のモルガンクリークのマーク・ユスコCEOが5月、ビットコイン価格が12か月以内に10万ドルに到達することを予想。同氏は今後7~10年の間にで40~50万ドルと予想しています。

  • ストック・フローモデル考案者PlanBは「2021年末に1BTCの価格が10万ドルに到達するのは間違いない」と主張しています。根拠として、ビットコインの供給量が時間とともに減少することで、インフレが継続的に起きるという考えを基にしたS2Fモデルがあります。

  • Fundstratのアナリストであるトム・リーは2020年12月30日のCNBCのインタビューで、来年、ビットコインはさらに300%上昇するだろうと語りました。12月30日時点では1BTC=約3万ドルだったので、12万ドル以上になると考えていることになります。

 

否定的な意見
  • 伝説の投資家であるウォーレン・バフェット氏は、兼ねてから仮想通貨・ビットコインに対して否定的な見解を示してきましたが、2020年2月にCNBCのインタビューに対して、「暗号通貨は基本的に価値がない」「私は仮想通貨を所有していないし、今後も決して保有することはないだろう」と述べています。

  • マイクロソフトの共同創設者で億万長者としても知られるビル・ゲイツ氏は「あなたがイーロン・マスクCEOよりも資金力が少ないなら、注意が必要だ」と述べ、損失を被らないよう気をつけるように呼びかけました。ただし、ビルゲイツ氏はあくまでも「中立」の立場であるとし、ビットコインを全面的に否定している訳ではありません。

 

投資家の間でも意見が分かれており、この先どうなっていくのかは誰にも分かりません。ただ現在、ビットコインが大きく成長していることは間違いなく事実です。この成長がさらに大きなものになっていくのか、はたまた過熱されすぎたバブルであると考えるのかは自由です。