イーサリアム(ETH)とは?歴史や将来性を徹底解説!【仮想通貨】

今回はイーサリアムの仕組みや歴史、将来性を紹介していきたいと思います。

 

 

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イーサリアム(Ethereum)とは?

イーサリアムとは、分散型アプリケーションやスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォームの名称および関連するプロジェクトの総称です。この内部通貨として「Ether」が規定されており、取引所などで扱われています。なお本記事では便宜上、この内部通貨もイーサリアムと表現いたします。

 

イーサリアムの仕組みと特徴

イーサリアムP2P型のネットワークで構成され、これにより非中央集権的な仕組みとなっています。またビットコインと同様に、マイニングによって通貨が発行されるPoW(Proof of Work)が採用されています。
イーサリアムの特徴として、分散型アプリケーション(dApps)を構築できることが挙げられます。dAppsとは、ブロックチェーン上でソフトウェアを動作させる「スマート・コントラクト」を応用したものであり、通常のアプリと違って、耐久性・透明性・検閲耐性に優れます。

 

イーサリアムの歴史

2013年 ~イーサリアムの誕生~

11月
当時19歳のヴィタリック・ブテリンにより考案されたイーサリアムのホワイトペーパーが発表されました。

 

2014年 ~イーサリアムICOが実施~

7月
イーサリアムICO(新規発行による資金調達)が行われ、2週間で5,000万以上のイーサリアムが販売され、25,000BTC以上の資金調達に成功しました。最終的には約30,000BTC(当時の価格で約1,800万ドル)にのぼりました。

 

2015年 ~一般公開~

7~8月 1ETH=約350円
7月30日に最初のβ版である「Frontier」が一般に公開されました。バグ修正を可能にするために、この段階ではブロックチェーンへの記録は行われませんでした。

 

2016年 ~本格始動と最悪の事件~

3月 1ETH=約1,000円
 Frontierのバグを改善し、取引のブロックチェーンへの記録が開始され、イーサリアムの正式版である「Homestead」が始動しました。これにより様々なプロジェクトが開始されました。一方でスマートコントラクト利用時にかかる手数料(GAS)が増加しました。

4~5月 1ETH=約1,400円
TheDAOという中央管理者の存在しない分散投資組織を実現するプロジェクトが発足し、ICOによって約7,620,000ETHをも資金を集めました。これは当時のイーサリアム発行量の1/10であり、非常に大規模なものでした。

6月 1ETH=約1,000円
価格は順調に上昇し、5月までに2,000円を超えていましたが、TheDAO事件が発生し、値を落とします。TheDAO事件とは、TheDAOのシステムの脆弱性ハッカーがつき、約8000万ドル分のイーサリアムが盗難された事件です。スマートコントラクトの安全性は高いと考えられていたので仮想通貨業界全体を大きく揺るがしました。
この事件への対処として、ブロックチェーンを分岐させることでハッキング以前の状態にするハードフォークを行うことになりました。この巻き戻し行為を非中央集権的という意義に反するとして、巻き戻しを認めない人々により、ハードフォーク以前のイーサリアムイーサリアムクラシックとなりました。

 

2017年 ~アップデートとバブル~

3月 1ETH=約5,000円
同年2月にEEA(イーサリアム企業連合)が発足したことで、将来への期待感が高まり、価格が上昇しました。

9月 1ETH=約30,000円
イーサリアムの3回目のアップデートである「Metropolis」が始動し始めました。このフェーズは3段階に分かれており、1段階目である「ビザンチウム」が実装されました。このアップデートでzkSNARKという技術が実装され、プライバシーとセキュリティの大幅な強化がなされました。

12月 1ETH=約74,000円
仮想通貨バブルに伴い、価格は一時9万円を超えるなど高騰しました。

 

2018年 ~仮想通貨バブル崩壊と低迷期~

1月 1ETH=約110,000円
昨年から価格は上昇し続け、最大で1ETH=160,000円まで暴騰しました。しかし仮想通貨バブルは崩壊し、イーサリアムも11万円台まで価格を落としました。

3月 1ETH=約40,000円
G20サミットで仮想通貨規制に関する議論がなされたことを受け、仮想通貨市場全体が下落相場となり、イーサリアムも価格を落としました。

4月 1ETH=約70,000円
イーサリアム改善案(EIP1011)が発表され、エネルギー消費に重きを置くマイニング手法から、”Minting”とも呼ばれる、より環境に優しい手法に推移していく長期的な計画を示しました。このことを受け価格は上昇しました。

年末 1ETH=約15,000円
仮想通貨市場全体が下げ相場であったため、イーサリアムも価格を徐々に落としていきました。また、各国でのICO規制の動きも、ICOに利用されることの多いイーサリアムの価値を下げる要因になりました。

 

2019年 ~続く低迷期と上昇トレンドへの期待~

2月 1ETH=約15,000円
「Metropolis」の2段階目である「コンスタンティノープル」が実装されました。このアップデートとビットコインの上昇トレンドも相まって、徐々に価格を上げていくことになります。

6月 1ETH=約33,000円
上昇トレンドに乗り価値を上げていきました。しかし、ここをピークに年末に向かって価値を落としていくことになります。

 

2020年 ~コロナショックとDeFiバブル~

1月 1ETH=約20,000円
昨年末時点では1万円台に価値を落としていましたが、昨年12月8日に「Metropolis」の3段階目である「イスタンブール」が実装され、また同年1月2日にはマイニング難易度調整メカニズム「ディフィカルティボム」の発動をイーサリアム 2.0運用開始時期まで遅らせる「ミュア・グレイシャー」が実装されたことを受け、価格は一時約3.6万円まで上昇しました。

3月 1ETH=約11,000円
新型コロナウイルスの影響で金融資産の価値が暴落しました。これに伴い、イーサリアムの価格も急落しました。

8月 1ETH=約45,000円
7月後半からDeFi(分散型金融)バブルやNFT(非代替性トークン)の人気上昇が起こり、これらの基盤として多くの場合イーサリアムが利用されていることから、価格が高騰しました。

12月 1ETH=約75,000円
イーサリアムの最終アップデートである「Serenity」の実装が12月1日からスタートしました。また、仮想通貨市場全体の上昇トレンドの影響もあり、価格は高騰しました。

 

2021年 ~現在~

1月 1ETH=約130,000円
昨年末から続く仮想通貨市場の上昇トレンドに乗り、価格が暴騰しました。

2月 1ETH=約160,000円
2月に入り一時は20万円を超えましたが、ビットコインの下落に伴い価格を落としています。

 

イーサリアムの将来性は?

今後イーサリアムはどうなっていくのでしょうか?
まずはイーサリアム好材料悪材料を見ていきましょう。

好材料
  • DeFiやNFTは順調に盛り上がっており、そのプラットフォームとなるイーサリアムの価値は上昇する。
  • 最終アップデートである「Serenity」が実装されれば、GASの問題などが解決する。
  • イーサリアム連合(EEA)には大企業(Intle, Microsoft, JP Morgan, トヨタなど)が参加している。
  • ICO規制が緩和される可能性がある。

 

◆悪材料◆
  • 今の仕組みでは利用者が増えるとその分手数料(GAS)が高騰してしまう。
  • イーサリアムキラー」と呼ばれるポルカドットやソラナ、BSCの台頭により地位を失う可能性もある。

 

このように、好材料と悪材料が存在します。ただしGASの問題は今後のアップデートがうまくいけば解消されるということなので期待はできるかもしれません。

それではイーサリアムの価格はどうなっていくのでしょうか?ここでは価格の予想を紹介したいと思います。

肯定的な意見

 

否定的な意見

 

イーサリアムは未だに発展途上であり、将来への期待感込みで価値が上がっていっている感も否めませんが、DeFiの普及によってイーサリアムの経済圏が広まれば、今より価格は高騰するのではないでしょうか?しかし仮想通貨の行く末は誰にも分かりません。